
ノンバーバルとは会話や文字ではなくジェスチャーや態度、表情などでメッセージのやり取りを行うコミュニケーションの事です。日常生活において、言葉には出さなくても相手の表情やしぐさから気持ちを汲み取りながらコミュニケーションをとっているのですが、表情やしぐさなど目で見て感じ取れるメッセージ以外にも声のトーンや大きさ、話すテンポなど耳からも伝わるメッセージがあり、言語以外でメッセージを伝えられるそれらをノンバーバルコミュニケーションと言います。

ノンバーバルはとても重要な情報
アメリカの心理学者は、言葉で発していることと表情や声のトーンで表していることと異なるメッセージを発信するという実験をし、相手は言葉よりもノンバーバルの方を受け止めたという結果が出ました。
結局「言葉」は伝えられたメッセージのうちの7%しか相手には届いていなかったということもわかったので、言葉よりもそれ以外のノンバーバルはコミュニケーションにおいて言葉よりも重要だということです。
会話中は表情、しぐさ、声のトーンのバランスに気をつける
話す方はいろいろなアクションや表情をしたり、声のトーンを変えたりしながら話をし、聞く方も話を聞きながら表情やしぐさ、声のトーンなども確認してお互いにコミュニケーションをとっています。
良い話をしていても視線が合わなかったりすると聞く方は「この話は嘘っぽい」「言っていることに自信がないのでは」と感じたり、話をしている人にとっても聞いている人がうなずいてもくれなかったら「自分の話には興味がないのか」「自分の言っていることは間違っているのか」などとだんだん不安になってくるものです。
表情や態度を理解する事が大切
また会話がなくても「寂しそう」「嬉しそう」など相手の表情や態度でわかるものです。そしてより強く相手に伝える、より良く相手のことを理解することで信頼関係も高まってきます。
そのためには自分が話すときには話の内容としぐさや声のトーンを合わすことが大切で、聞く場合には大きくうなずいたり目を合わせたりすることが大切です。
さらに「こういう態度の時にはこのような状態」という相手の心理を知っておくとよいでしょう。
脚を交差させるしぐさは心地よく感じている
たとえば同じように立っている人でも背筋をピンと伸ばしてまっすぐに立っている場合や何かに寄りかかっている場合、脚を交差させて立っている場合などが色々なシュチエーションがあります。
背筋を伸ばしているときはステキな自分を目指している気持ちの表れで、何かに持たれているときは甘えたい気持ちの表れです。
脚を交差しているときは正確なバロメーターとなり、この足を交差させるしぐさは現在、心地よさを感じているからこそでるしぐさです。また、自信のある人も足を交差します。実は自信は快適さの一部なのです。
何故、人は心地よくなると足を交差させるのでしょうか?それは片一方の足に重心をかけることになり、とてもバランスが悪くなる。
安全面から考えると、とっさの脅威が襲ってきたときに逃げることが出来ない。この姿勢は片足で立っているのと同じである。このため、大脳辺縁系が安全であり心地よいと感じなければ出ない動作なのである。
例えば、日常生活の中でエレベーターにひとりで乗っている女性はリラックスしていると足を交差させて自分の降りる階を待っているが知らない人が乗ってくるとすぐに脚を戻し両足で立っているだろう。
日常生活の中でこのようなシチュエーションは思うよりあるので観察してみましょう。

最後に
このようにノンバーバルの心理を学ぶことはコミュニケーション力を高めることにつながるのです。より相手を理解し、良好な人間関係を作って下さい。