
相手の物事への解釈を導き出す方法にミルトンモデルというものがあります。このミルトンモデルを用いて相手の物事への解釈を導き出す方法をミルトン話法と言います。発案者はミルトンエリクソンという心理学者です。
ミルトン話法とは?
このミルトン話法の特徴は解釈を得たい側の質問者は敢えて曖昧な表現を使用する事です。相手がこちらの考え方に引っ張られる事が無いような言い回しで相手が考えた言葉を吐き出させるという効果を狙っています。
例えば相手の考えている事を理解したいのに、相手はこちらの言う事をただただ繰り返すだけで本心を語ってくれなかったりといった場面に出くわした事は無いでしょうか?ミルトン話法はそういう場面で相手の解釈を相手から引き出す為に使用する方法なのです。誘導尋問や強制といった後から問題を起こすような会話ではなく相手から言葉を引き出す手法として有効です。
ミルトン話法にみる『オノマトペ』というフランス語
曖昧な表現を用いて相手の解釈を導き出すと言っても中々ピンとくるものでもありません。こういった時の曖昧な表現というものにはオノマトペが使用されます。更にピンと来ない方の為に少し説明すると、オノマトペとはフランス語で、日本語にすると擬声語と擬態語という意味です。
擬声語とは人の声以外の動物の声などを人が声真似する事ですから、ミルトン話法には関係がありません。関係があるのは擬態語の方です。
擬態語とは曖昧な表現にも関わらず状況を的確に表す事に用いる言葉で、特に日本語はその語彙が豊富な事で有名です。例を挙げるとダラダラ過ごす、イライラするといった表現です。
こういった言葉で物事を表現する事で相手が物事をどういう風に理解しているのかを探っていきます。
蕎麦をツルツル食べると理解しているのかズルズル食べると理解しているのかなど、音感をどのように理解しているかで相手の人となりが何となく理解できるようになります。これは共通の理解と共通の音感を持っている事で相手と自分の理解の違いをオノマトペを通して理解する事で成立しています。
日本語は特に笑うという感情1つでも、ニコニコ、クスクス、ゲラゲラ、ニタニタなど実に多彩です。痛みの度合いでも、ズキズキ、シクシク、ジンジン、ガンガンなどといった具合です。
最後に
こういった言葉を相手から聞く事で相手の思っている事が理解できるという点から、日本語は他の言語には無いほど情感が豊富であると言えます。言葉できちんと説明しなくても感情を伝える事ができるという繊細さがそこにあります。
この言葉『オノマトペ』を利用して話すことであなたの感じた臨場感を相手の心の中にも作り出すことが出来、信頼関係を作り出すことが出来ます。そしてあなたが会話のリードをしていく事が簡単に出来ます。